今日はフォート・デトリックについて少し書いておきます。と言っても、ほとんどの人がフォート・デトリックが何かを知らないと思いますので、順を追って書きます。
米国メリーランド州フレデリック
ワシントンDCから車で約1時間の場所、メリーランド州フレデリックに、フォート・デトリックがあります。
フォート・デトリックとは、アメリカ陸軍の医学研究施設です。
昔から、アメリカ軍の生物兵器・細菌兵器研究の本丸でした。第二次世界大戦後には、旧日本軍の731部隊が行った実験資料が持ち込まれてるところです。
米国炭疽菌事件
皆さんは炭疽菌事件を覚えてますか？
この事件は、ホワイトハウスがアルカイダやウサマ・ビンラディンの「テロ第二波」として仕込もうとした事件です。実際にはそんな証拠は一切存在しなかったのですが、当時のパウェル国務長官はアルカイダへの報復戦争を国連に訴えていました。
そうです、米国は大統領や副大統領、そして国務長官までもが「詳細な調査すら行わず」に、完全な濡れ衣をビン・ラディンに着せたのです。※現時点では、アメリカが新型コロナウイルスに関して中国に濡れ衣を…とは断言しません。
結局は、この炭疽菌事件はMRIID（アメリカ陸軍感染症医学研究所）の科学者の単独犯行として片付けられました。この時に、誰が何を言っていたのかを知る必要があります。
✓英ガーディアン誌
米科学者が炭疽菌の原因としてイラクを巻き込んでいると報じる
✓ウォール・ストリート・ジャーナル誌
社説で「この炭疽菌はイラクで生産された菌をアルカイーダが郵送したものである」と断定的に報じる
✓ジョン・マケイン
炭疽菌外楽からもたらされた物である可能性を示唆
✓ABCニュース
炭疽菌にいくつかのイラク土壌の鉱物を含んでいたと報じる
また、トランプ大統領ですがコリン・パウエル元国務長官をこき下ろしていました。
パウェル元国務長官は、「大量破壊兵器がある」とアメリカを戦争に導いた張本人で、トランプはそのことを攻撃しています。 炭疽菌事件の単独犯とされた科学者が働いていたのが、MRIIDであり、MRIIDはアメリカ陸軍基地フォート・デトリック内に設けられた研究機関なのです。
自国で起きた犯罪を、証拠も無いのに全く関係のない他国のせいにする。それをメディアが広げる。この構図は、今も無くなったわけではありません。
フォート・デトリック
このMRIIDでは、MERSコロナウイルスに強く結合する抗体を大量精製する研究を行ってきました。また、エボラウイルスや野兎病、ペスト、ベネズエラ馬脳炎の原因となる病原体の研究も行っています。現在のレムデシビルと呼ばれるものの初期の研究に参加していました。この薬はもともとエボラを標的としていますが、現在は新型コロナウイルス患者のための治療薬として試験が行われています。
2019年7月、MRIIDはCDC（アメリカ疾病予防管理センター）から、運営違反による業務停止を命じられました。※実はそれ以前に、MRIIDの当時のトップは、ハイレベル研究の自主的な停止を決定していました。
CDCの立入検査報告によると、MRIIDではバイオ廃棄物を除去している最中に、誰かが処理施設の部屋のドアを開けてしまえるというミスを含め、バイオセイフティーを実践するために必要な措置が取られていないシステマチックなミスがいくつも発見されています。
つまり、炭疽菌事件の例を過去の例として見過ごすことだけではダメで、アメリカの細菌研究・バイオ研究の施設の杜撰さは、現在進行系で続いているということが分かります。
そして、そのような研究施設が数多く存在する場所が、メリーランド州・フレデリックなのです。特にアメリカ陸軍基地フォート・デトリック内に多く存在します。例えば、NICBR（Fort Detrick National Interagency Confederation for Biological Research）のメンバーを見れば、だいたい何をしているか分かると思います。
NICBR Member：
アメリカ国立がん研究センター、アメリカ国立アレルギー感染症研究所、アメリカ疾病管理予防センター（CDC）、アメリカ陸軍医学研究所、アメリカ国立生物防御研究所、海軍医学研究センター etc.
私の6年前の記録と比較して、NICBRのボードメンバーは若干変更があるようですが、国や軍のバイオ系・医療系の施設や研究所の集積地となっています。もう少し分かりやすく言うと、バイオ技術に関する「米・軍産複合体の本拠地」と言っても過言ではないでしょう。
証拠隠滅
炭疽菌事件において真犯人特定の捜査をしていたFBIと疾病予防管理センターですが、アイオワ州立大学にある炭疽菌アーカイブが大学によって破棄されたことで（2001年10月10日、11日）、真相に辿り着けなくなったと言われています。
そのアーカイブには約70年間をかけて収集された100以上の炭疽菌胞子標本が含まれており、アイオワ州立大学がこれを早急に破壊したことで、捜査に役立つ決定的な証拠を捨ててしまったと多くの科学者が主張しています。攻撃に使用された株のトレースが出来なくなってしまったのです。
そしてこの破壊の許可を与えたのが、FBIと疾病予防管理センターなのです。なぜ破壊するのか意味が分かりませんが、個人的には「証拠ここにあり」と見ています。
最後に
炭疽菌事件も911も、テロ戦争という大義名分を捏造するための、米国の自作自演ではないでしょうか。いや、きっとそうに違いありません。
新型コロナウイルスに関しては、面白い記事を１つご紹介します。Manila Timesの記事です。
In one visit of the United States War secretary to the United States Army Medical Research Institute for Infectious Diseases (Usamriid), it was admitted that the coronavirus was provided the institute for multiplication and provision to various agencies for specific uses by the Centers for Disease Control and Prevention (CDC).
「昨年（2019年）、アメリカ陸軍感染症医学研究所（MRIID）に米国陸軍長官が訪問した際、コロナウイルスが疾病対策予防センター（CDC）から特定の用途のための増殖を目的として、様々な研究機関に提供されていたことが認められています」
It was found during the visit that there have been security lapses in matters of handling the pathogen, giving rise to speculation that the virus had leaked in one way or another. The Usamriid is located in Fort Detrick, Maryland, where some of the US military personnel that participated in the Wuhan Military World Games in October 2019 came from.
「その訪問中に、病原体の取り扱いに関してセキュリティ上の問題があったことが判明し、ウイルスが何らかの形で流出したのではないかとの憶測を呼び起こしました。MRIIDはメリーランド州フォートデトリックにあり、2019年10月に開催された武漢軍事世界大会に参加した米軍関係者の一部の出身地である」
これは私の推測ですが、中国政府は、米国のしっぽを掴みかけていると思います。別に中国共産党の肩を持つわけではないのですが、パワーバランスが一気に変わるのは反動を生みます。中国はメンツにかけて、新型コロナウイルスの死者数を抑える国策を取るでしょう。
きっと、最も死者が出るのは米国です。
トランプは米国一国主義を唱えながら、実は米国の覇権を手放そうとしています。これは軍産複合体が握ってきた覇権です。次の覇権は、中国と軍産複合体を倒した後のネオ・アメリカが争うことになりますが、一度中国に覇権が移るかもしれません。現在抵抗しているのはファイブアイズの国々です。ギリアド・サイエンシズに買収を提案したイギリスの某企業も、米国の軍産複合体の旗色がかなり悪いと見ているのでしょう。
陰謀論ではなく、真実が解き明かされる日が楽しみです。
