米国に関する記事が少し散らかってしまったので、改めてまとめておきたいと思います。
<帝国主義国家の謀略|2021年以降の記事まとめ>
1.米国による捏造の歴史~トンキン湾
2.チベットで展開する米国の謀略
3.米国、長年の香港不安定化介入を認める
4.米国が狙うミャンマーの資源ルート
5.ミャンマー武装化に介在する米国
6.米国が狙うジュンガル盆地の資源~CIAレポート
7.世界ウイグル会議の正体
8.強制労働の薄っぺらい証拠~エイドリアン・ゼンツ
9.戦争で稼ぐ米国の実態~覇権維持ビジネス
10.イラン、キューバの制裁を解除しない米国
11.米国の飼い犬だったJimmy Lai(香港)
12.日中共同声明を反故にした日本政府
13.対中紛争で受ける日本のデメリット
14.レイ・ダリオによる見解
15.自国民からも信用されていないBBC
16.香港の民主化煽動から撤退!?
17.米国~嘘つき国家の姿
18.中国外交部|米国による香港内政干渉のFact Sheet
19.執拗なストーカーぶりを識者が警鐘、強制労働に置き換わったジェノサイド
20.NED(全米民主主義基金)による謀略の歴史を暴く
21.ウクライナの軍拡を推し進めてきたNATOと米国
記事を書いてきた理由
もっと書けることはありますが、ざっとこれくらい読むと理解しやすいと思います。今回も念の為記載しておきますが、私は中国がホワイトだと言うつもりは全くありません。完璧な政府・国家は存在しません。それを前提に、他国の政権転覆謀略や空爆で人命を奪い続ける米国のやり方が好きではないので、色々と書いてきました。出来る限り、情報ソースが明確なものや一次資料を引用しつつ書いてきたつもりです。
日本は、未だに南京事件(大虐殺とはあえて書かないでおきます)が「存在しなかった」と言い切る人たちがいる国です。天安門の「タンクマン」のプロパガンダを見抜けない人がほとんどです。米国に原爆を投下され、残留放射線の影響を隠蔽され、多くの人間が「モノ扱い」されて死んできたにも関わらず。
ただ、これらの記事は米国がやろうとしてきたことを理解し、今から何をやろうとしているのかを理解する上で、大事な事実です。また、米国人や中国人を憎むというものではなく、どちらが正義かと比較するものでもありません。中国については、「中国憎し」を前提に多くのメディアが発信しているため、その真偽はおいといて、書く必要はないと思っています。
戦争はダメ
戦争はどんな理由があってもダメです。罪のない人たちの命をも奪ってしまう戦争に、未だに加担しているのが米国で、その根拠は過去が示す通り薄っぺらいものです。America FirstはBomb Firstです。
イスラエルには、武装可能なヘリ、通称キングスタリオンを売る予定です。日本も買わされるでしょう。
米国はパレスチナ問題を解決せずに、より複雑な方向に導いている証左です。これはトランプ前大統領の時から継続して行われています。
なぜ台湾に武器を売るのでしょう?中国が激怒するのは当然です。米国は台湾の独立を支持していません。ウクライナに対しても長年武器を提供し続けています。
(Source:米が台湾に武器売却、バイデン政権で初 総額820億円: 日本経済新聞)
もう、武器による覇権維持は意味がありません。下記は第二次世界大戦以降、米国が爆弾を落としてきた国と地域です。
善悪二元論を押し付ける米国
過去にも書いてきた通り、善悪二元論に基づく民主主義の押し付けは、全く上手く行かないのです。それは歴史が証明してきました。日本はたまたま上手く行ったのかもしれませんが、日本人は完全な盲目ではないので、米国の素顔に気づく人も増えていると思います。
米国が空爆にいかに固執しているかは、こちらの記事(全文英語)もご覧ください。
昨日もNHKで特集番組「原爆初動調査~隠された真実」が放映されていましたが、米国は自国のためなら平気で嘘をつきますし、他国民が死んでも何とも思っていません。それが分かる、素晴らしい内容でした。そして今、米国はまた76年前と同じことを言っているのです。詳細は番組の見逃し配信をご覧ください。
また、日本人が真相も分からずに中国政府を「締付け」「監視」として批判した、香港での国家安全法施行。これは日本でも外患誘致罪として定められていて、法定刑は死刑のみ、です。
香港の国家安全法は、最高刑が無期懲役です。日本のほうが厳しい。中国共産党による監視が云々…と言いたい方は、米国が香港で何をしているのか前段の記事をご覧ください。「既に結託して動いてきた」から厳しいわけです。
ましてや数百人の蜂起で国家が転覆した経験をしたことのある国です。日本や米国の価値観や基準で、その国の統べ方を論じるのは正しくありません。歴史を謙虚に学べば、それがどれだけ無意味か分かるでしょう。そして未だに、CIAは各地で画策を続けているわけです。
核を使おうとしている米国
米国は次の戦争で、小型原子爆弾を使う準備をしているようです。既に実戦配備済みです。
日本は真っ先に、これに反対すべきです。なぜ、被爆国である日本が、米国に原子爆弾を投下されたにも関わらず、また米国の原子爆弾配備に目をつむるのでしょう。核兵器のない社会の実現(外務大臣談話)を目指しているのでは?
日本の一部メディアもこれに対して声を上げていますが、残念ながら多くの日本国民には「米国の素顔」が届いていません。
五輪ボイコットへ
今後米国は、北京五輪ボイコットを全世界に呼びかけ続けるでしょう。その根拠となっているエイドリアン・ゼンツの報告書は捏造であり、エイドリアン・ゼンツにお金を出してきたのがBBCであり、いつの間にかジェノサイドが強制労働に置き換わったり等、米国お得意の捏造と被害妄想が暴走し続けています。
このようなフラットな記事が読みたいですよね。(なぜか消されてますね…このようにして情報は蓄積されずに消されます。これが日本です。)
時間とお金をかけて苦労して真実を書いているメディアが日の目を見ず、欧米メディアの翻訳をするだけで多くの日本人の目に届いてしまう現状は、情報の偏向が起きていても気づかないという戦争直前の状況に似ているのかもしれません。
日本人は、日本の学者が語る真実すら届かない盲目になっています。
大西広・慶應義塾大学経済学部教授
丸川知雄・東京大学社会科学研究所教授