今日はAppleとEpicの裁判のNewsを。
<Newsのポイント>
✅連邦判事のYvonne Gonzalez Rogers氏は金曜日、AppleとEpic Gamesの裁判の判決を下しました。
✅アップルが開発者に対して、ユーザーをアップルのアプリ内課金から誘導するようなリンクやその他の手段を提供することを禁止することは、今後許されないとする差し止め命令を出しました。
(Source:Epic Games v. Apple: Judge reaches decision)
分かりやすく言うと、Appleがアプリ開発企業に対してApp Store内での決済を強制するのはダメですよ、ということなんでしょうね。最大30%も中抜きしているわけですから(Googleもですが)、iPhoneを世に出した恩恵もどうやら長くは続かなそうです。
以前下記の記事を書いた時に、この件を追記しようとしていたのですが、そろそろ判決が出そうだったのでやめました。
ハードウェアに付随して獲得できた利益を全てではないにしても捨てなければならず、Appleにとってはこの金額はバカにならないです。
<App Storeの収益メモ>
✅App Storeの2020年の売上は640億ドル(全体の23.3%)
✅App Storeの収益の7割がゲームアプリから生まれている
✅その7割の収益源は1割のユーザーがもたらしている
✅アプリの8割が無料、ユーザーの8割以上が無課金
…ということは、裏を返すと、Appデベロッパーにとってはユーザーからの直接課金が可能にになっていく流れ。顧客とのコミュニケーションも、App Store必須じゃなくて良い可能性も出てきますよね。App Storeにはリンクだけ貼っておいて、自社サイトにapkを置いておくとか。Appleがそれを禁止しなければ、ですが。
話を複雑にせずにシンプルに考えましょうか。
決済だけ独立させられるのであれば、この恩恵を得られる企業が出てくるはずです。決済企業ですね。640億ドルの何割か分かりませんが、決済企業に流れる可能性がある。
そうなると…あの企業の株を買っておいてもいいかなぁと思うわけです。流れて来なかったりして。