ダーバン宣言に参加できない米国
米ニューヨークで開催中の国連総会で22日、植民地支配は過去にさかのぼって非難されなければならないとした「ダーバン宣言と行動計画」の採択から20周年を記念するハイレベル会合が開かれました。会合は人種差別や外国人嫌悪とたたかう主要な責任は国にあると指摘し、法整備などを行うよう促す政治宣言を採択しました。
信じられないことに、米国は参加をボイコットしています。日本ではそのことに全く触れられていません。「人権屋」の米国は、自らが侵略と人権侵害を継続しているために、参加することが出来なかったのが実情でしょう。
ハワイも原住民から略奪した土地です。米国以外の不参加国も、先住民に対して大量虐殺を行い、植民地的支配・搾取を続けてきた国です。ダーバン宣言・行動計画は、未来における反人種差別運動だけではなく、過去のこうした人種差別に対しても対象となるため、侵略をしてきた国々が参加出来ないのは自ら「やましいことをしてきた」証左です。
米国が批判する中国は、ダーバン宣言と行動計画を守り、すべての国と協力することを表明しています。
ダーバン宣言と行動計画
2001年9月、南アフリカのダーバンで開かれた「人種主義に反対する世界会議」(ダーバン会議)で採択。「大西洋奴隷取引などの奴隷制度と奴隷取引」を「人道に対する罪」と糾弾し、「植民地支配が起きたところはどこであれ、いつであれ、非難され、その再発は防止されなければならない」としました。
米国の場合、アフガニスタンでの所業も明るみに出てしまいましたから。ドローンを使って民間人を殺すのは、国際法違反で咎められるべきでしょう。なのに、誰も米国を咎めることが出来ないのです。オーストラリアにしても、アボリジニを大虐殺、強制移住・強制労働させてきた歴史があります。白豪主義ですね。
そんなアングロ・サクソン国家が仕掛けようとしているのが、AUKUSをベースにした核戦争です。今回は詳細を割愛しますが、下記はご参考まで。
櫻井ジャーナルも。
さらに、下記の記事。
第48回国連人権理事会での共同演説において、パキスタンは65カ国を代表して、人権を口実とした中国への内政干渉に反対する旨を述べた。
中国の香港特別行政区、新疆ウイグル自治区、チベット自治区に関する問題は、干渉を許さない中国の内政問題であると共同演説は述べた。
これ、米国のことを言ってますよね。65カ国もの国々が、米国主導による中国への内政干渉は許さないとしているのです。日本人の多くが米国の主張に右へ倣えしている間に、世界は真逆の方向に進んでいるのです。
なぜ日本では、このことが報道されないのですか?そこに疑問を持ちましょう。
日本は総裁選に出馬する人間ですら、世界ウイグル会議、日本ウイグル協会が何を目的にしているのか全く理解していません。
詳細は下記ご参照ください。
中国外交部|米国による香港煽動Fact Sheet
中国外交部が、そんな帝国主義・米国による香港民主化煽動に関するFact Sheetを昨日(2021年9月24日)、ウェブサイトにて公開しました。
詳細は割愛しますが、読んでみてください。これを読んで記事を書く記者など、日本にはいないと思います。
香港に関する米国の干渉と反中国を前提とした制裁・法改正、一部の国との協力による圧力行使が事細かに書かれています。米国はほぼ毎月、何かしらの内政干渉を行ってきました。
ほぼ毎月ですよ…これは気狂いと思える所業です。香港は中国の特別行政区である以上、中国の主権を認めるのが国際法上のルールです。このようなことを平気で行える米国が、前述のダーバン宣言ハイレベル会合に参加しないのは当然なのかもしれません。
内政干渉による不安定化は、既に米国が認めていることですが、酷い。下記は過去記事です。
中国に関する偏向報道で日本が損をする
AmChan Shanghaiの2021年・年次報告書によると、中国のビジネス環境が悪化しているという偏向報道は嘘のようです。
77.1%:実際に利益を出している
82.2%:昨年比で今年(2021年)の利益増
77.9%:5年間の事業見通しに楽観的
59.5%:昨年比で今年(2021年)の投資額増
63.7%:中国での雇用増を計画
習近平政権が締め付けを強化し、外国企業を潰そうとしているような情報も散見しますが、一体何が裏付けになっているのでしょう。中国での入札に参加している企業は、米国企業が最も多いことも事実です。日本は偏向報道が行き過ぎて、及び腰になってしまいました。
米国企業は、米国政府によるデカップリングが行き詰まっていることを見抜き、既に中国での事業拡大に向けて動いているわけです。
客観的に見る視点
米国でも中国でも事業を営んだことがあれば誰でもそうかもしれませんが、私は各国の外務省の情報を見る癖がついています。
今どんな流れなのか、誰が何を言っているのか、今後どうなっていくのか…というのを、察知できるヒントがあるからです。で、今回の結論ですが、米国がやってきた所業は既報の通りとして、日本の政治はもうダメです。政治家は今までの外交政策、日中共同声明など過去の政治の積み重ねなどどうでもいいと思っていて、米国の機嫌が良くなるようなことしか言えません。つぶさに見てきたので分かります。
海外で起業したり、海外で暮らしたら、もっと日本のダメさが分かると思います。これ、政治や報道のことを言っています。
ここまで偏向報道が増え、政治がデタラメだと、日本人が正しく公平な国際感覚・バランス感覚を身につけるのは無理だと思っています。私の記事を読まれている方はお気づきかと思います。諸悪の根源は、米国にあります。日本人の意識を反中国に向けさせて、日本人の血税をありもしない「中国が攻めてくる」という主張のもとに防衛費に注ぎ込ませていますが、日本はそんなことをしている暇はありません。
現に、みなさんの収入は増えてますか?
日本企業に勤めている人で、収入もボーナスも増えた!という人どれくらいいますか?今は新型コロナウイルスが…という理由で増えてないだけと断言できますか?
少し厳しい口調になってしまったかもしれませんが、中国の世帯所得平均・都市別ランキングをご覧ください。
都市別・世帯所得平均月収(1CNY=17.1371JPY)
①上海:1,061,232円
②北京:1,054,908円
③深セン:951,710円
④広州:879,863円
⑤杭州:879,040円
日本では、東京都の勤労者世帯の平均年収が819万円ほどなので、月収換算だと682,500円です。中国の都市別ランキングでは14位の福州市にやっと勝てるレベル。ちなみに米国NYは月収55万円ほど。
税金の違いや物価の違いは無視して、額面だけで判断してます。
中国の政策を批判したり、規制を「締め付け」という悪い表現でしか伝えられない日本人は、もっと自分の置かれている状況を客観的に見たほうが良いです。誰かをどこかを見下して批判することで、今の状況を正当化しようとするのなら、絶対に改善しません。もっと悪くなる人が増えます。
同じ時代で、同じウイルスに苦しみながら、ここまで所得による違いを見せつけられたら、見下すどころか学びに行く姿勢を持っていたほうが、賢いです。 なぜ、見下せるのでしょう。なぜ、中国は共産主義だからダメと言えるのでしょう。
これも毎回毎回うるさいかもしれませんが、中国が100%正しいと言っているわけではありません。ただ、米国の狂ったような帝国主義に付き合ってる暇などなく、1人の人間として生きていく以上は、客観的に物事を見ていかないと一生その呪縛から逃れることが出来ないと思っています。
これはキャノングローバル戦略研究所のコラムもご覧ください。情報ソースがいかに偏っているかをズバリ指摘しています。
フィルターを外したその先に、自分にとって大切な未来が待っています。
最後に、2005年から中国で起業し董事長も務めている清水さんをご紹介。Twitter上で実名で様々な発信をされています。お仕事で新疆ウイグル自治区に行くこともあり、日本人が普段目にしない情報をアップし続けています。私も参考にさせて頂いてます。