本業で色々あるのでなかなか個別銘柄のことが書けずにいますが、今日は本業にもほぼ関係なく、保有もしていないNVIDIAを。
ARK(キャシー)がイーロン・マスクとの対談で気を良くしてTeslaを買い、Bitcoinの未来にワクテカしつつ確信し、先日NVIDIAを買っていましたが、8月9日に「ご乱心かな」と書いた通りでご乱心でしょう。
1日で-9.23%の下落は久々で、落ちるナイフの鋭さが分かります。「今は買えない」と言った通りで、普通はちょっと手出しできない状況だったためご乱心という言葉を使いました。キツイですねこれは。
昨年の12月に$156.38で持っていたポジションが最良!と思っていましたが、そこに近いところまで下がって来てしまいました。
仮想通貨のGPUのみならず、EVについても再考する場面が出てくるかもしれません。
カリフォルニアでは充電ができないハイブリッドは禁止されるそうで、時代はEVなのですが…EVを取り巻く環境(電力問題)は色んな人の頭が痛いところでしょう。
Source:米カリフォルニア州 2035年にガソリン車やハイブリッド車の新車販売を禁止(フジテレビ系(FNN)) - Yahoo!ニュース
さて、私がなぜ米国によるウクライナ支援(反ロシア工作)は自滅するだけで愚策だと言い続けてきたか、ぼんやり分かってきましたでしょうか。
ようやくEUにEVを輸出しようという時に、肝心の電力価格が高騰してしまっていると、「車買おう」「車乗ろう」としなくなるわけです。もちろん車がないと生活が成り立たない人もいるわけですが、そういう人でも「EVに買い替えよう」という考えを放棄してしまうほど電力価格が高い。
下記のグラフを載せておきます。
EUROでの電気代は、€0.98/kWh(日本円で約135円)です。日本では約20円/kWhなので、6.5倍強の電気代です。日本の2人世帯の毎月の電気代が平均1万円くらいですが、この請求が5万円になることを考えてみてください。誰がこんなこと望みますか?明らかな失政です。EUの人々のほとんどが気づいています。
だから、中華系EVメーカーの株を買いつつ、ウクライナを応援しよう!というのはサイコパスだと思われてしまいます。電力危機を引き起こしたのはウクライナであり、その裏にいる(今は表に出てきてしまった)米国でありEUであり、「ロシアだけが悪い」という極端な論調では全く意味がありません。EUも不関与が正しかったのに、こぞってロシア包囲網を形成してしまった。
軍事的には良いのかもしれませんけど、経済的には全くの愚策ですね。結果的に苦しむのは、EUの人々です。
その点、お金持ちにとっては電力価格が上昇しようがあんまり関係ないのかもしれません。ラグジュアリーブランドは売れてますし、ラグジュアリーカーも売れてます。EVメーカーも、マスマーケット用の車体を捌くよりラグジュアリーラインを揃えていたほうがブランディング的には正しい時勢だと思います。ただ、これ以上インフレやエネルギー価格の上昇が続くと、EU進出を目論む中国EVメーカーには大打撃になるでしょう。で、本当にEV銘柄に上昇して欲しいのであれば、ロシアによる侵攻を早く終わらせることであって、それを長引かせている米国やEUを応援することはその真逆ということになります。
まぁ…投資家が何と言おうが情勢など変わらず、結局はパープリンな政治家と軍産が勝手にやっていることなんですけど…
話はそれましたが、NVIDIAの売上減=株価下落は様々な要因が今後も絡んで来ます。インフレや電力価格高騰は、NVIDIA以外の銘柄にとっても歓迎する要素は少ないです。だからといって何かができるわけでもないのですが、「安全保障的視点」で株価が上下する今、買う時は慎重にならざるを得ません。キャシーの「買い」から、学ぶことが多いわけです。
「ペロシは何だったんだ」と思うことなかれ、年内にまた動きがあります故。