中国系の株、特にテック系の株がかなり売られてしまったので、それに連れてNIOも美味しいところまで下げました。はい、NIOは製造株ではなくてテック株です。
以前の記事に書いた通り、NIOの次のモメンタムはNEO PARKの完成前後です。なぜなら、それまでに急激に販売数が上昇することはないからです。現状はチップ不足による生産減がありつつ、徐々に盛り返していくところですね。
盛り返したとしても、それは従来の予想範囲内であって、そこからさらにアップサイドに行くにはやはりNEO PARKの稼働、そしてNEO PARKにおける「企業連携」が必要になります。
現状の株価($35.83)は現状のValuationに沿ったものでしょうね。将来性については前述の通りNEO PARKが鍵ですが、ここを織り込んでるのが先日のGoldman Sachsのアップグレードでしょう。
Price Target自体は$56ですが、RatingをNeutralからBuyに変更(2021年10月7日)。引き続きLong Holdで良いと思います。Average Costが$42.47なので、多分現状含み損の方も多いのではないでしょうか。
現状の株価($35.83)は、上記のSupportになっている$35.57と近似値なので、現状が底なのかなぁと(底割れの可能性がゼロではない)。ちなみにAverage Costあたりが上値を試す抵抗線になっているので、上昇局面できっと揉み合うでしょうねぇ。まぁ、Long Holdなら関係ありませんが。
Shareholderですが、Listed Companyが8.26%握ってます。これはTESLAにはない特徴。
ちなみにTESLAの個人投資家率は18.96%、機関投資家が23.10%です。ざっくりですが、Listed Companyの分がTESLAの場合は個人投資家に回っている感じです。他は大差ありません。
Stake Holder Rankingです。
前述のListed Companyの正体がこれで分かるわけですが、TENCENTですね。古参の方はご存知だと思いますが、NIOはTENCENT BACKED COMPANYなのです。私はTENCENTの株も持っています。
あとはEVに熱心なVanguardが見えますね。Goldman Sachsは実はそこまでシェアが大きくないので、Ratingをアップグレードしたことで株価が上昇したわけでもなさそうです。EV株が全体的に上昇してましたので。Good Newsを読み間違えると取らぬ狸の皮算用になりますので、要注意。
ざっと株価の現状をまとめましたが、タイトルの本題について少し。
J.D.Powerによる2020 China New Energy Vehicle Experience Index(NEVXI)Studyにおいて、NIOが最高評価を獲得しています。昨年です。車体のクオリティとしては、TESLAを上回る企業であるということですね。乗るならこういう車です。
そしてさらに、2021年にはLuxury Battery EV部門でES6がトップランクに。
ラグジュアリー部門でトップ、これ凄くないですか。
そしてこの評価から分かることは、各社それぞれのカテゴリーできちんと棲み分けが出来ているというところ。マスマーケットはLi Auto、コンパクトEVではXPeng、中型EVではBYD、小型EVではORAがそれぞれトップランクなのです。
ターゲット層が異なるので、各社の販売台数比較に意味がないことは一目瞭然でしょう。意味のない台数比較をしている投稿も散見しますが、そこに投資的判断材料はありません。各社がどのような客層の、どのようなニーズを捉え、どのような車体そしてプログラムを提供していけるのかが重要なフェーズです。NIOは車体そのものもチカラを抜きませんが、NOMIが実現する世界観であったり、NIO LIFEが提供するConsumer向けのマーケットであったり、ファン層を増やす他社にない努力こそ評価されるべきだと思います。個人的にはLi Oneも好きです。
ちなみにJ.D.Powerは、アメリカ合衆国・ミシガン州トロイを拠点とする、市場調査及びコンサルティング会社。 1968年、ジェームズ・デビッド・パワー3世により設立。現在はアメリカの投資会社、Thoma Bravoの子会社。投資家としては見逃せないレポートですね。
TESLAの株価が$70の時に、$700を超える未来が見えた人は何人いたでしょう。NIOの現状$35が、$350に到達する未来を描けるかどうか。あとはお財布と相談です。