本日、ARKのSam KorusがEVに関するレポートを出しました。早速、翻訳してみます。最速レビューです。
2017年、電気自動車(EV)の世界販売台数が2016年に年間50万台に達した後、様々な機関が今後5年間の間に「年間販売規模は200万台に」と予測しましたが、ARKが「Big Ideas 2017」レポートで予測した1700万台を大きく下回る数字でした。
この「Big Ideas 2017」はPDFで読めるので、リンクを掲載しておきます。
https://valueplan.files.wordpress.com/2017/06/big-ideas-2017.pdf
本日は、当時の予測の精度を評価する。EV Volumesは、今年8か月間の数値に基づき、今年の年間EV販売台数は750万台に達すると予測しています。これは、ARKが予測した1700万台を大幅に下回るものの、ライトの法則がコンセンサス予測よりもはるかに効果的に普及の規模と速度を捉えていることを示唆するものです。COVID危機とサプライチェーンのボトルネックによって2年の間、生産と販売が妨げられたにもかかわらず、Tesla、Xpeng、Nioなどの企業は、ほとんどの自動車アナリストが予想しなかった急激な成長率を達成しました。
今後5年間のEVの予測は、一般的な直線的な成長率とライトの法則による指数的な成長率の違いを改めて確認することができる。ライトの法則とは、生産台数が2倍になるごとに、コストが一定割合で低下し、EVのような新商品が普及しやすくなるという法則です。このライトの法則により、EVの価格が上昇するため、以下の普及曲線は、過去10年間のEV販売の軌跡を非常に効果的に捉えていると考えられる。
この普及曲線を今後5年間に当てはめると、自律走行型タクシーのプラットフォームがないと仮定した場合において、EVの販売台数は6倍以上の4500万台となり、コンセンサス予想の2000万台の倍以上になると予想している。2,000万台と4,500万台の差は、以下のようにそれぞれ線形成長曲線と指数成長曲線で特徴づけることができます。指数関数的な成長曲線は、S字カーブとも表現されます。
もし自律走行技術が予想通り定着すれば、EVのS字カーブ採用サイクルが自律走行技術のS字カーブ採用サイクルにつながり、EVの販売台数は今後5年間で8倍近く、2022年の750万台から2027年の5900万台にターボチャージされるはずです(以下のとおり)。つまり、感染症やそれに伴うサプライチェーンのボトルネックなどの災害がなければ、2027年の5,900万台は、コンセンサス予想の2,000万台のほぼ3倍となる(下図)。
=引用ここまで=
EVの年間販売台数は、今後5年間で8倍近く(2022年750万台→2027年5900万台)に増加するという予測を立てています。もちろん、サプライチェーン等の問題がないと仮定した場合です。
個人的には、以前書いた通り「政治的なコンフリクト」が最も大きな潜在的リスクの1つだと思っています。 中国がEVを武器に世界展開していく中で、「AI」というデータの塊を米国が「安全保障上のリスク」と難癖をつけてくるという展開です。安全を担保しなければならないEVのAIに、安全保障上のリスクなど無いに等しいのですが。米国のことですから、何を言い出すか分かりません。
それが起きないことを願うのみですが、順調に行けば5年で8倍のマーケットです。これはEVメーカーに巨大な利益を生み出すはずです。トップはTESLAでしょう。中国勢はBYDとNIOです。NIOはマス・マーケット向けのブランド展開を予定しているので、非常に面白い。Xpengも高価格帯に参入するでしょう。
今、NIOの株を買う方は、5年保有しましょう。US$19以下(HK$165以下)はMUST BUYです。但し短期トレードが目的の方は資金管理に注意してください。米国発の株価暴落はどんな銘柄にも巨大なダメージを与えます。そして今年は株価が上がらない年であるということも念頭に。
最後に、私事ですが、CanvaでWebサイトが作れるようになったのでNIOのファンサイトを作ってみました。私が良く見ているサイトのリンクも載せています。NIOに怒られませんように、フォロー外されませんように…
<あとがき>
私のポジションについて質問がありましたので、下記の記事をご参照ください。
※著者はNIO株ホルダーです。NIO贔屓の記事内容である可能性が高いです。
※投資は自己責任です。