3社(Xpeng/NIO/Li Auto)の12月の販売台数(実績)が出ましたね。詳細はCnEVPostさんの記事をご覧ください。XPengは16,000台、NIOが10,489台、Li Autoは14,087台となっています。
一見、Xpengが飛び抜けて売った印象を受けますが、各社の台数比較にはほとんど意味がありません。これは以前から書いてきたので、過去記事をご覧頂ければと思います。
私個人の意見ですが、チップやバッテリーの数量確保が難しい現状、「ラグジュアリーラインでコアファンを惹き付ける」NIOの戦略は、他社と一線を画していて良いと思っています。今後、チップもバッテリーも供給量が増えていく中で、NIOはNEOParkの稼働とET5の納車がスタートします。ラグジュアリーラインでシェアを取りつつ(ここで販売台数だけを求めていないことは確実)、NIOが追求する世界観を詰め込んだET5を投入する。
車というものは、「憧れ」がブランディングに大事。「ベンツに乗りたい」「マセラティが欲しい」という憧れに似た所有欲を、NIOのEV、特に「ET5」が纏う予感がしています。
ただ、ET5が安いEVかと言うと、決してそうではなくて、やはりNIOの大きな戦略の中に位置する「Game Changing EV」になるでしょう。
「他社と一線を画する」と書きましたが、誤解のないように改めて書きます。そもそもこの中国EV三銃士(Xpeng/NIO/Li Auto)は、仲が悪いわけではありません。2020年、Xpengの公式Twitterで投稿された画像を見れば一目瞭然です。
A happy moment of the China EV Startup Trio, Xpeng Motors’ CEO He Xiaopeng, NIO’s CEO William Li and Li Xiang, CEO of Lixiang Automotive, all veterans of years of hard struggle. Here they are together again, looking at tomorrow's challenges, and how to address them!(Twitterより)
左:Xpeng CEOのXiaopeng He
中央:NIO CEOのWilliam Bin Li
右:Li AutoのLi Xiang
私はこの3社が、中華EV群雄割拠の中で切磋琢磨しながら共に成長する世界をイメージしています。株は圧倒的にNIOの保有数が多いのですが(笑)。
余談ですが、各社が今までに販売した合計台数は、NIOが約167,000台、Xpengが約125,000台、Li Autoが約126,000台です。
さて、NIOの株価がなかなか上がらずにやきもきしている方も多いと思います。年明けから株価が急上昇すると予想するSNSの投稿も見ますが、まぁそう焦らず。下記はショートボリュームの最近の一覧です。
結構多いですよね。過去1ヶ月間の平均ショートボリュームは全体の44.40%あります。人気株の宿命です。NIOのMarket Capは既に$54 billionあります。Xpengは$43 billion、Li Autoは$33 billionです。以前も記事に記載しましたが、2~3月にかけて少しショートボリュームが剥がれてくる動きがあるかもしれません。あくまでも予想なので、アクセルを踏まないようにご注意ください。
急激な株価の上昇はまた大きなショートを伴いやすいので、まずは$40まで徐々に上昇していって欲しいですね。
次のモメンタムはその後$50から$100を目指すところ。NEOParkの稼働と、可能性として他社へのOEMやソフトウェア提供などがNewsとして出てくるようなことがあれば、もっと投資家を惹き付けるでしょう。個人的に期待しているのはOPPOとの連携です。
いずれにしても、NIOの戦略は素晴らしいものであり、繰り返しになりますが単なるEVメーカーではなくLife Styleを提供する企業だということを強調したいと思います。今年もワクワクしながら過ごしましょう!