Quick Ratioとは
✅企業の短期の負債に対する支払い能力を判断する指標
✅簡単に言うと手元の現金があるかどうか
✅高ければ高いほうが優秀
✅0.5(50%)以上あれば安心と言われる
手元のキャッシュが多ければ多いほど、企業としてはどんどん攻めの経営が出来ます。逆にキャッシュが少ないと、従業員への給料の支払いも滞り、オフィス賃料も払えなくなり、倒産する可能性が高くなります。
ざっくり言うと、Quick Ratio(以下QR)が良ければ短期的に倒産する確率が低いので、一時的に株価が下落しても投資家心理としては「戻しやすいだろう」ということになります。いくつかある指標の1つですが、改めて記事にしてみます。
Quick Ratioが良い業界とは
企業ごとのQRを見るのも良いですが、まず大きなカテゴリーで業界ごとに見てみましょう。業界ごとに平均値が異なります。
(Source:Quick Ratio Screening, Rankings of best performing Companies, Sectors, Industries)
ダントツでテック業界が良いです。この業界ごとのQRについては、それほど大きく変わりません。私も1年に1回見るか見ないか、くらいです。
中国のEV業界を見てみる
次に、世界のEVの主戦場になっている中国のEV業界を見てみましょう。これは興味がある人も多いと思います。
マーケットキャップ順になっています。数字としては2021年3Qのデータなので、現在はまた少し変わっている可能性があります。これを見やすくプロットした図が下記です。
QRが良い株を買えばいいのか
QRが良い(高い)から株を買うぞ!というわけではなく、1つの指標というだけで、盲信はNGです。必要以上に悪い場合は投資的にリスクがあると思いますが、私がNIO株を$2~$5で拾っていた時のQRは悪かったはずです。投資的な妙味はQRが低いほうがありますが、それは「将来的に財務状況が改善する」ことが条件です。
私の投資スタイルは直感なので、データはデータ、チャートはチャート、センチメントも適当です。良い材料があるのに株価が上がらず、センチメントもネガティブな時のほうが買ってるかもしれません。
下記はNIOのQuick Ratioの計算式です。昨年のQRは3.23でしたね。
QRについては検索すれば出てきます。私が参考にしているサイトはこちらです。
ここには入れてませんが、TESLAのQRは1.10です。
極論すると、株価も企業運営も、キャッシュ量だけでは推し量れません。キャッシュがあるから株価が上がるわけでもなく、キャッシュが足りないから株価が上がらないわけでもない。そういうポイントだけで投資判断するのは勿体なくて、どこまで仮説を組み立てて自分なりの投資ポイントを作っていけるか…そしてそれを時流に合わせて更新・調節していけるか…の繰り返しですよね。
そしてその仮設が成り立たないと思ったら損切りですし。仮説がしっかりしていないと、損切りポイントもあやふやになって含み損を増やします。これは自戒を込めて書いておきたいと思います。