JPMorganが、コモディティが既にスーパーサイクルに突入しているという見解を出してます。
私もnoteで書いてきたように、新コロショック後からコモディティを追いかけてきました。特にSilver、パラジウムは利益が大きかったです。
これは今後も続くのでしょうか? まずはJPMorganの見解から。
JPMorganはこう見ている
・モディティは何年にもわたって上昇する新たなスーパーサイクルが始まった
・ウォール街が経済回復とインフレに対するヘッジに賭けている
・コモディティ全体の長期的なブームが起こりそうだ
・ゴールドマン・サックス、BOA、オスプレイまでが、同調
・特に原油の上昇サイクルが始まった
Sourceは下記です。
コモディティ指数vs株価指数
JPMorganのみならず、GS、BOA、オスプレイまでもが同じ分析。こういう時こそ検証してみることが重要ですね。指数的な観点から少し掘ってみます。
Source:https://www.longtermtrends.net/stocks-commodities-ratio/
<株価・コモディティRatio>
コモディティ市場の指標であるPPI(生産者物価指数)に対するS&P 500の相対的な比率(Ratio)を測定。リターンとしては、この比率が上昇→株式>コモディティとなる。下落→コモディティ市場>株式となる。
長期的に見ると、株価のリターンがコモディティのリターンを上回ってます。紫のマスクの時がデフレ、ピンクのマスクの時がインフレ。2010年前から現在までは、デフレの時期です。これがインフレに突入すると、Ratioが下落→コモディティのリターンが大きくなるというわけですね。
インフレになるか否かについては、予測も出来ないため不確定要素として見ます。
株価は、じゃぶじゃぶになったマネーで買い優勢ですし、中央銀行も平気で買い支えします。ということは、株価が上がる以上、コモディティが上がってもRatioは株価優勢で上昇するか、または横ばい、ということになる可能性もあります。コモディティ上昇が隠れてしまう。
過去のRatio上昇・下落のポイント
チャートにおいて、デフレがスタートした年と、インフレがスタートした年の出来事を完結にまとめてみました。( )内は、前回INからの経過年数です。
<デフレIN>
✅1887年:金本位制が1889年にスタート。ストックフローがボトム。
✅1920年:コモディティバブル崩壊。ストックフローが拡大。(33年)
✅1950年:コモディティバブル崩壊。ストックフローが拡大。(30年)
✅1982年:金利のピーク。株価のBullがスタート。(32年)
✅2009年:金利が史上最低に。株価のBullがスタート。(27年)
<インフレIN>
✅1907年:10月金融恐慌。第一次世界大戦へ向かい、コモディティ上昇。
✅1929年:10月株価大暴落、世界恐慌スタート。コモディティ上昇。(22年)
✅1971年:ニクソンショック。ドル防衛策発動によるドル売り。コモディティ上昇。(42年)
✅2000年:ITバブル崩壊。米によるアフガン&イラク侵攻。コモディティ上昇。(29年)
デフレは最小27年、最大33年スパン。インフレは最小22年、最大42年スパン。2009年のインフレINから現在2021年までは20年が経過。
インフレINになるきっかけ
過去から判断しますと、株価暴落か米ドルの売り(下落)、戦争がきかっけにりそうです。
バイデンが大統領になったアメリカは、トランプが一部潰してきた軍産複合体ズブズブの体制です。表では良い顔をして、裏では「人々の恐怖は儲かる」と思っている人たちです。これは少し歴史を学んだ方でしたら異論はないでしょう。
これも書いてきた通りですが、中国とロシアに対しては敵視、イスラムも敵視。中国が取引をする国に対しても敵視(嫌がらせ)、統治と称した侵略で資源と土地を強奪していきます。この流れの中で、4年間のうちに金融市場の暴落が起きると見てます。
ただ、コモディティのスーパーサイクルはそれだけではないと思ってました。
有限資産vs無限資産
コモディティ寄りの極端な言い方をするので、話半分で読んでもらいたいです。基本的に、「人の思惑で増やせる」株式の規模には限界がありません。投資対象の企業も、世界中にたくさんあります。
一方、コモディティの総量には基本的に限界値があります。
生産量は急に増えませんし、入手可能な総量と期限という2つの入手プレミアムがつきます。例えば現在中国が買い占めしているとされている穀物も、現物があるから買えるわけです。その現物は明日突然増やすことは出来ません。
私が新コロショック後に真っ先に投資したのが、コモディティです。前述のGold、Silver、パラジウム。noteでも記事を書いていました。
同じように入手プレミアムがついているものがBTCです。
株価が下落するというよりも、じゃぶじゃぶに溢れたマネーが「狙い先」をコモディティに定める時が来ると思っています。新コロショックから現在までは「戻し」を含めた助走期間で、本格的なBullishは突然上昇せずに、ジワジワと「気がついたら上昇していた」という形になるはず。
その契機はRedditかもしれませんし、イーロン・マスクかもしれません。どうなるでしょうね。
一点、上昇後の下落はコモディティについてはセットなので、資金管理は万全に。
資源の上昇は豪ドルにも。