ZUUMA|直感投資と戯言

直感投資家。チャートも見ますが時事ネタ等から直感で動くスタイルです。記事は話半分以下でお読みください。キングダムの考察はnoteで更新中。https://note.com/kazugaga

あえてタイトル無し

嬉しさのあまり、記事にしておきたいことがあります。守秘義務等があるので、かなりボカして書きますが、「こんなことってあるんだ」と思って頂ければ。

 

今、アジアのある国で事業をしています。日本では考えられないと思いますが、この国では土地の登記管理が超絶ザルです。どういうふうにザルかと言いますと、いくつかの国が宗主国になっていたことと、政権交代時のゴタゴタによって、土地の登記の修正(相続処理)が長い間疎かになってきました。

 

どれくらい疎かになってきたか。過去数十年に渡り、国土の半分以上が相続放置されてきました。例えば、私の祖父が広大な土地を持っていたとします。祖父が亡くなった場合、私の両親が相続するのが法的に正しいことは誰でも分かると思います。しかし、私の両親が生きている間にきちんと相続手続きがなされず、登記簿上の名義が死亡者のまま放置…ということが意図的なのか不可抗力なのか起きています。

 

そんな状況を逆手に取って、行政に賄賂を支払うことにより、全く関係のない第三者がその土地の名義人になってしまう…という汚職が蔓延ってきました。酷い話ですが真実です。その汚職を、現職の大統領が撲滅しようと立ち上がったわけですが、最も辛いのは本来相続されているべき「今生きている人」です。

 

なぜか。

 

先程の例え話に戻ります。私が本来相続すべき土地が、祖父の死亡時から相続されて来なかったため、祖父の死亡時から現在に至る数十年分の固定資産税を支払う必要があるからです。この納税証明書がないと、相続変更手続きが出来ないのです。これが広大な土地であれば、固定資産税も膨大です。しかも、近年この国の土地の価格が上昇してきたため、固定資産税も安くはありません。もし「私」がこの土地を活用して不動産業などを営んでいればお金があるかもしれませんが、相続していない土地を活用できるわけもなく、数十年分の固定資産税を支払えるほどの貯蓄も無いとしましょう。

 

この場合、「私」は泣き寝入りするしか方法がありません。自分の先祖が保有してきた土地なのに、自分のものにならないのです。

 

おかしいですよね。おかしいのですが、これが真実です。日本の常識では考えられないことが本当に起きてきました。このような隠れ地主を救済する意味で、固定資産税を肩代わりし、納税→登記簿修正→売却までを一気通貫で手掛けるという事業を行ってきました。これは、この国の通貨より日本の通貨のほうが強い(価値が高い)から実現する手法です。

 

肩代わりする条件は、土地が売却出来た場合にその売却額の■%を手数料としてもらうだけです。売却できる見込みのある土地(開発地として魅力のある土地)しかやらないことで、確実に回収していく事業です。手法としては先にバイヤー候補を見つけたり…ということもしています。それでも、全てのプロセスを実施するとEXITまで2年くらいかかります。

 

Covid-19以前に仕込んだ土地も、本来であれば既にEXITしていたわけですが、状況が状況だけに長引いてました。そのうちの1つの土地(大都市エリア)に対して、先月末にバイヤーから購入意向書が出されました。

 

 

土地の売却額は6,800億円ほど。そのうち■%をもらえるわけですが、地主もハッピーですし我々もハッピー、バイヤーもハッピーなのです。多くの案件で、バイヤーは大手デベロッパーか政府関係機関なので、支払能力については問題ないと思います。

 

最初は地主の救済を目的として始めたものが、この国の土地の価格が上昇することで事業的にも(投資的にも)かなり良い立ち位置に来ました。投資リターン的には納税資金が4~5倍になるものを狙っています。

 

EXITを待っている案件があと4件あるので、全て決着したらいいなと思いつつ、日本とは異なる国なので何が起きても不思議ではないと褌を締めてかかる日々です。現金回収するまでが事業&投資。でも今回の購入意向書は、本当に嬉しい!