探訪というタイトルですが遊び回ってきたわけではなく、中国滞在のほとんどが仕事です。各地方政府には何度も呼んでもらってオフィスまで用意してもらったり、日本ではお目にかかれない接待を受けたり…でも政府のことはあんまり書けないので、少し民間企業のことも書いてみようかな、と。
場所は山東省威海(Wei Hai)。ピンがある場所(チェックインしてしまった場所)は青島市です。威海はその北東に位置しています。
対岸は北朝鮮。幸福門(画像)からぼんやりと見えたものです。ちなみにこの広場では早朝から現地の方が太極拳やってました。ほぼ女性。
威海での滞在もそこそこ長かったので、ここで不動産投資してたらなぁ…と思ったり思わなかったり(色々あるので)。それくらい劇的に変わってきた土地です。
この威海市の大企業が威高(ウェイガオ)グループです。私は左端。なんか…凄い短足です。
WEGOというロゴを見ると、殆どの日本人はアパレル?と思うことでしょう。
この、「Your Health We Care」っていう言葉、好きです。
同社は、中国の最大手医療機器メーカーの一つです。また、医療系の商社的な立ち位置にもあります。
下記の威高広場のプロジェクトにもある通り、もう既に街を作ってしまっているほどの影響力。
極めつけはこちら。訪問したときはびっくりしました。
なんとこれ、日本から宮大工を呼び寄せて建てたとのこと。お金持ちですかね…
そもそも山東省に行くことになったのは、威高と提携してDNA関連の事業を行うために、日本の某商社(と言ってもバレバレですが)が繋いでくれたのが最初のきっかけです。 日本人にはどうしても北京や上海、深圳あたりが目立ってしまうのですが、地方にも有力企業があります。
売上1兆円超えのグロース企業。
グループ企業も多岐にわたる。
社員数も膨大なので、敷地内を走るバスの数がとんでもないことに。
このあたりに住むご年配の中国人は、お酒を飲むと反日感情が溢れ出て来る方もいるので、戦争の話はご法度。日本軍が上陸した場所ですから…そういう話になったら黙って何も語らないのが正解です。頭を垂れるしかありません。
話はそれましたが、医療とヘルスケアはどんどん進化していきますし、中国という分母の大きなマーケットでは数多くの企業がしのぎを削っています。
それだけに、こういう大事なことはレセプションにきちんと展示する。
これが中国式なんですよ。
良いとか悪いとかではありません。国が違えば在り方も方法も異なる。中国は政府(地方政府含め)が企業や産業の成長を後押ししますし(逆も真なり)、だからダメなんだ、政府がバックにいるのは悪だ、と決めつけるのは良くない。
When in Rome, Do as the Romans Do.です。善悪二元論は争いにしか帰結しませんから、色んな国の良いところを学び、他人を卑下したり貶めたりすることなく吸収していくだけです。
それ以外で成長することはないですよね。
私は政治的には中立です。親中派でも親露派でもありません。米国政府のやり口が嫌いなだけで、米国人が嫌いということはありません。反ワクチン派でもなければ、トランプマニアでもありません。これらを混同されている人がいるようなので、改めて記載しておきます。MAGA!とか叫んだこともないですから。
日本では血税約10億円(合計)で実証事業をやっている身でもありますし、面と向かって日本の政治批判をすることもないです。日本人のために良かれと思うことを事業としてはやってきましたし、中国でも同様です。政府の顔色を見ながら動いたことはありません。人のために社会のために良かれと思ってやってきたことが今に繋がっている。
威海市を訪れた時、「中国の方々にも何かお返ししなきゃな」と思ったものです。
確かに日本軍が攻め込んだ場所ですが、昔と今の日本が違うように、中国も昔とは違う。この数年での劇的な変化を見せてくれた都市。落ち着いたらまた行きます。
ヒトデが美味しいんですよ、山東省。