先日、こちらのフォーラムに参加していました。
日中韓連合で、江蘇省塩城市に企業を誘致していこうという素晴らしい試みです。
塩城市
塩城市は上海の北に位置する、人口780万人の都市です。日本の市単位では横浜市が380万人くらいですが、規模としてはその倍以上ですね。
ここは、石油や天然ガスの埋蔵量が800億㎥、予想される埋蔵量は2,000億㎥ともいわれてまして、中国東部沿海地区でも最大のガス田になると期待されています。また近海の黄海にも10万平方kmにおよぶ海底ガス田が広がっています。まぁ…資源戦争が好きな米国がちょっかい出しそうなエリアでもあるわけですね。
一帯には湿地帯や干潟も非常に多く、丹頂鶴の世界一の飛来地になっています。漫画キングダムを読んでいる方は、李牧がいる「楚」がこの地を治めていた…と言えばなんとなくピンとくるでしょうか。楚の前は呉でした。呉大伯。
インキュベーションセンター構想
上海から南に位置する浙江省や広東省（特に東莞市）あたりは、日本企業、特にメーカーがこぞって進出してきました。日本電産ホテルの通信設備を担当していたサラリーマン時代が懐かしいです。で、今度は上海の北に誘致しようということらしいですね。
題して「日中韓インキュベーションセンター構想」です。
産業としては、健康＋医療、特に健康＝未病領域を狙ってます。
コンサルするのが、伊藤忠＋CITICで設立したコンサル会社、XINYI CONSULTです。まぁ、そうなりますよね。さすが伊藤忠。Mさん、お元気かな～。
来年度以降、日本でサービス・ローンチする某AIサービスを、中国でも展開したいと考えています。どのリソースがいいかな…と色々悩んでいるのですが、やはり伊藤忠＋CITIC、そしてその裏にいる政府リソース、やはりこれが魅力的です。
懸念があるとすれば、この某AIを投入する業界の質の違いです。日本のほうが進んでいて、中国は遅れている分野です。人間の性質が繊細に関わってくる業界でもあるので（バレますね）、日本人と中国人の根本的な考え方の違いを如実に感じたりもします。
ガラパゴス化する日本、逆行する日本外交
日本経済は、もっと言うと日本の歳入は、中国経済が無いと無理です。経済的パイを中国に求めるのは、極自然な考えです。当然、優れたものでなければ、中国に受け入れられることはありません。
日本の一部の企業は既に思考がガラパゴス化していて、動きが遅すぎます。
こんなのが（失礼）ニュースになるくらいですから…
「ガラパゴス化する」と2019年に暴言を吐いてました。的を得た暴言は暴言と呼ばないという認識でよろしいでしょうか。
以前ご紹介したアプリ：Larkは、文字起こしだけではなく同時翻訳もしてしまいます。
一旦ハードウェアで…という日本的思考は中国ではとうの昔に無くなってまして、アプリやミニアプリで繋げていく。既にWeChatなど利用者数が多いアプリにミニアプリで紐づけたほうが、ユーザーの利便性が高いということをきちんと理解しているからです。日本に住んでいると、アプリの数が増えすぎますからね、本当に面倒。あとカーナビ、いらない。
中国からは、もっと良いところを学びたいです。一方、日本の外交政策では、それと真逆のことを平気でやっています。
日本経済がダメダメだったのもありますが、輸出入減ってどうするんですか、と。下記は対前年同期比です。
米国が台湾にちょっかいを出すので、まんまと防衛費が過去最大になりそうです。自民党のポケットマネーでやってくれたら文句言わないです。国葬も。
Source : 防衛省「青天井」の概算要求 中国念頭に過去最大更新 軍拡競争拍車の恐れ：東京新聞 TOKYO Web
税金の使い方を間違えてます。
これも、以前から指摘してきた通りになりました。
米国は同盟国に対し、GDPの2％を防衛費目標額として押し付けています。ゴリ押しです。そのためにペロシが来たわけですからね。日本政府、特にキッシンダーは言われるがままに防衛費を捻出するでしょう。それがまた中国を怒らせるのに十分な材料になるわけです。
世界トップの座から転落していく米国、勝手に自爆したEU、アジアで四面楚歌になりながら対露制裁を課し、台湾有事に備える日本。バカを絵に描いたような構図です。なぜここまで文句を言うのか？真面目に税金払ってるからですよ。今後も大金払うわけですから。何のために働いてるのか考えると、腸が煮えくり返ります。
両国のためになることをしようとしている最中、邪魔をしないでくださいよ、と。さて、インキュベーションセンターに行けるのかどうか。
