ZUUMA|直感投資と戯言

直感投資家。チャートも見ますが時事ネタ等から直感で動くスタイルです。記事は話半分以下でお読みください。キングダムの考察はnoteで更新中。https://note.com/kazugaga

コラム|狙われるトルコ、TurkStream



米国が仕掛ける謀略

ジャーナリストであるシーモア・ハーシュ氏は2023年2月8日、「アメリカはいかにしてノルドストリーム・パイプラインを破壊したのか」という調査記事を発表しました。

seymourhersh.substack.com

 

彼が単なるジャーナリストなら見向きもされないでしょうが、ピューリッツァー賞受賞歴のある著名なジャーナリストなのでそうは行きません。日本のメディアは余程都合が悪いのでしょう、総スカンです。偏った国ですね。

 

記事の中では、実名でバイデン、ヌーランド、サリバン、ブリンケンに言及しています。絶対に信用してはならない人々です。既に気付いている方も多いと思いますが、彼らが話すことは嘘に塗れています。

 

私も2022年9月の記事で、「状況的に米国がやった」と予想していました。

わざわざ米国の監視下にある領域に、ロシアが軍艦や戦闘機で侵入することも考えられません。EUの経済を破壊し、ロシア依存のエネルギー政策をぶち壊すことによって、米国のガス輸出を増やすという利益が米国にはあるため、断定はできませんが米国にしかメリットがないのが現状です。もともと米国はEUを巻き込んで経済的に破壊したいので。

investmax.hatenablog.com

 

 

爆破の前日と当日には、NordStream上空を旋回するMH-60Rがフライトレーダーで記録されています。(MH-60Rの偵察活動は過去記事ご参照)

 

ロシアは22日に国連安保理を招集し、この件に関して議論するようです。恐らく、ロシアはまだ提出していない証拠を掴んでいると思います。米国傘下のEU以外の国々は、どう反応するのでしょうか。そろそろEUの中から反米姿勢を示す国が出てきても良いと思っています。

jp.reuters.com

 

 

米国は「虚偽である」としていますが、虚偽なのであればなぜハーシュ氏を訴えないのでしょうか。自分に非がないのなら、訴えるべきです。そうなれば、司法が全てを明らかにするでしょう。

 

実はハーシュ氏は、過去にも米軍による残忍な人権侵害を暴いてきました。

 

米国がベトナムで侵略戦争をしていた当時、ソンミ村虐殺事件(500名以上の村民を虐殺)をスクープ。

Eyewitness accounts of the My Lai massacre; story by Seymour Hersh Nov. 20,  1969 - cleveland.com

 

また、イラクのアブグレイブ刑務所でやはり米軍がイラク人を虐待していたこともスクープ。米国政府は証拠がないとしていましたが、今では実際に起きた事実として認定され当事者は有罪判決を受けています。米連邦捜査局(FBI)と米中央情報局(CIA)が、アブグレイブの看守たちによる捕虜虐待を奨励していたことも判明しています。また、ラムズフェルドも関わっていたことも判明しています。

テロとの戦い」とは何だったか/アブグレイブ刑務所事件の真相に迫り「アメリカの正義」を問う | FRONTLINE PRESS

 

…にも関わらず、誰も米軍や米国政府そのものを罰することが出来ません。常に「やった当事者が有罪」で終わりますが、根本的に諸悪の根源は米国政府でありFBIでありCIAなのです。歴史を見れば分かります。そして今回のNortStream爆破も、のらりくらりと逃げる予定なのでしょう。今回はそれを許してはなりません。

 

なぜなら、米軍は既に次のターゲットを見定めているからです。

 

※注※

ちなみに私のスタンスは、何度も書いてきましたが親ロシア派ではありません。戦争は常に両成敗、戦争を裏で仕掛けた国は同罪、制裁や支援等で一方に加担するのは絶対に反対という立場です。但し、今までの事実関係から「米国が最も憎い」という点においては、感情論を除外しても認めざるを得ません。自分なりに調べて辿り着いた結論なので、誰にも強要しませんし、事実はひとつだとしても捉え方は無限だと思っています。

 

狙われるTurkStream

2月19日、黒海周辺をNorthrop GrummanのRQ-4Bが旋回していました。

画像

 

黒海にはTurkStreamがあります。

 

 

RQ-4Bは無人飛行機で1日半くらい飛び続けられます。

upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/9/...

 

クリミア周辺でも同機がスパイ活動に従事しているのをYouTubeで流されてます。

www.youtube.com

 

 

但し、今回の航路ルートを見れば分かりますが、目的はTurkStreamに対するスパイだと思います。NATO(米国)は、トルコで起きた大地震の災害復旧や救済支援ではなく、スパイ活動に勤しんでいるというわけです。

 

2022年10月、下記の情報が流れたのを目にした日本人は(非常に少ないと思う)、ほとんどの人が信じなかったと思います。

ロシアは2022年10月13日(木)、ロシア領内にあるガスパイプライン「TurkStream」の一部に対する攻撃を阻止し、関連する人々を逮捕したと主張したと、インタファクスが報じた。新通信の報道によると、クレムリンは、ロシアのガスをトルコに輸送する上で重要なTurkStreamパイプラインの警備を強化していると述べたという。
バルト海のノルドストリーム・パイプラインで原因不明の被害が発生し、ポーランドのドルジバ・パイプラインで驚くべき油漏れが発生する中、新たな展開となった。
ロシア連邦保安局(FSB)は以前、ウクライナの特殊部隊による重要な石油・ガス施設に対する妨害行為やテロ行為を阻止したと主張していた。この施設は、ヨーロッパとトルコにガスと石油を供給するために重要である。

www.pipeline-journal.net

 

 

こちらも過去記事になりますが、EUを潰したい米国がパイプラインを攻撃することを予想していました。

米国による対露冷戦が加わります。ボラティリティは高まると見ています。おそらく、米国が対露工作に本格参戦した後で、ノルドストリームを攻撃するでしょう。冬になる前に。それがEUを破壊します。米国はロシアの破壊とEUの破壊によって、相対的に有利に立とうとしてます。そうなったら、金融マーケットは荒れに荒れるでしょうね。

investmax.hatenablog.com

 

 

しかし、TrukStreamまで破壊するようなことがあれば、いよいよ米国とウクライナの蜜月ぶりが「悪の枢軸」であることが多くの人にバレます。よって、そう簡単には破壊しないでしょう…ただ、対ロシアに関しては何をやっても許されるというような風潮を作り出した米国は、虎視眈々と実行の機会を狙っているはずです。

 

これも、メリットがあるのは米国だけなので、もしTurkStreamが破壊されるようなことがあれば犯人は自ずと分かります。トルコで起きた大地震ももしかして…と思う方がいるかと思いますが、それについては確固たる証拠がないため私見は伏せます。

 

最後に、「米軍機が飛ぶところに紛争が起きる」ということを、日本人はきちんと認識しておいたほうが良いように思います。下記画像を再掲。